家の近くにお洒落な美容室が出来たので行ってみた。
外観も内装もお洒落。
ミュージックはクラシック、
アロマオイルをたいている、
アンティークも沢山飾っている、
英国調で、何だか貴族になった気分になれる、そんな美容室。
中々のサービスだと感心して、店内をキョロキョロ見渡す。
店長を発見、年齢は30代後半ぐらい。
小奇麗な格好をしている、整ったアゴ髭を生やしている。
『 初めまして、今日はどのようにされますか? 』
品の良いさわやかな笑顔と共に、対応してくれる。
壁に貼っている値段表を一別する。
値段表を見ると結構強気な値段設定。
内心、カットで4500円は高いなぁ~ と思ったが入店したのでしようがない。
『 とりあえず、カットでお願いします。 』
店長の話力で、楽しかったのだろう、30分のカットも、あっという間に過ぎた。
カット後に髪型をセット。
その後に、無料で髭剃り、眉剃りをしてくれた。
料金を支払い後も、コーヒーを飲まないかと素敵な笑顔と共に店長に勧められる。
進められるままお洒落な英国製コーヒーカップに入ったコーヒー&お菓子を頂く。
店長と話をして色々と共感持てる事があった。
この店を建てるのにとても苦労をされた事や、
お店を人と人が気軽るに来れる憩いの場にしたい事、
話せば話すほど、とても良い人だという事がわかった。
後、こちらの話をじっくりと聞いてくれる所にも好感が持てた。
色々な工夫を凝らしたサービス、納得する経営理念
次からもここに行こうと決める為には十分な理由だった。
リピーターになるはずだったが。。。
翌朝、顔を洗い、髪をセットする。
んっ! 昨日の様な髪型にならないっ!?
何度髪をセットしなおしても、店長にやってもらった髪型にならない。。。
しょうがなく、満足は出来ないが自分なりに髪型をセットして1ヶ月過ごす事にした。
1月後、例のお洒落な美容室に向かう。
前と同じようなサービスを受けセットをしてもらう。
自分で行ったセットが決まらなかった旨と不満を述べると、店長にこう諭される。
『 それだったらセットの方法を覚えれば、問題ないですよ。 』
そう言うと、店に置いているジェルを手に取り出してセットの方法をレクチャーしてくれる。
セットする為には、このジェルが必要だと言われたので、ちょっと高かったがしょうがなくそれも購入。
美容室代と合わせると8,500円の出費だ。
翌朝、魔法のジェルを取り出し、言われたとおりにセットしてみる。
言われた通りにしているのだが、やはりそこは素人。
どうしても店長のようなセットに仕上がらない。。。
泣く泣く、セットを諦め、1ヶ月後、他の美容室に行く。
そこの美容室に行った際に言われた第一声。
『 おうちでどなたか切られましたか? ちょっとカットが雑ですねぇ 』
『 はははっ。。。 』
開いた口がふさがらなかった
まさかそこまでだったとは。。。
後日談、
その美容室に行かなくなり半年ぐらい経った時のこと。
最寄のお店で偶然その店長と出会った。
お互い気まずかったが、私の口から出た一言
『 ちょっと、遠くに引っ越してしまったので、家の近くの美容室に行っています。』
でした。
離れていったお客様は、本当に離れていった理由を教えてくれない
我が身を持って体験した出来事。
ちなみにその半年後には、例のお洒落なお店は潰れていました。。
ちょっと寂しくなったけれど、しょうが無いのでしょうね。
教訓!
- 技術を売りにしている経営者・起業家・個人事業主は、そのスキルをもう一度見直すべし。本当にそのスキルでお客様は満足しているか?(美容師だったらカット力、SEだったら、設計力、プログラミング力など)
- お客様のクレームが来たら暫定対応を行うだけでなく、抜本的な対応を行うこと。(このお店の例では、店長のカット技術をアップする事になる。セット方法を教えるという暫定対応では、根本的名解決に至っていない。原因をつきとめ解決すべし。)
- そのお店に技術が無かったとしても、お客様はその事を教えてくれない。依頼が来なくなったり、来店しなくなったら、他の所に行ったと心得るべし。(教えてくれないのなら、気心の知れたお客様に正直に聞いてみるのも手。 『当店で何か気になる点はありますか? 改善したいので正直に教えて下さい 』 等。)